圧倒的なカリスマ性で第七師団を率いた鶴見中尉。
彼が莫大な金塊を狙い、最後に行き着いた結末とは何だったのでしょうか。
国家への忠義と妻子を失った過去が交錯する、彼の野望の終着点を深掘りします。
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鶴見中尉の本当の目的は何?
一番の目的は日本を強くするため金塊による軍資金の確保
鶴見中尉が金塊を執拗に狙う、その一番の目的はあくまで「日本国の繁栄」にあります。
- ロシアの南下への対抗:ロシアの南下という他国の脅威から日本を守り抜くことを至上命題としている。
- 戦い続けるための軍資金:国を守り、戦い続けるためには莫大な資金が必要不可欠であり、その調達手段として金塊を求めている。
- 個人的な感情の否定:亡くなった者への個人的な弔いだけのために、進むべき道をそらすようなことは断じてないと強く断言している。
彼は軍人として、日本の分断を招くような事態を断じて許せないと考えています。
日露戦争で最前線に立ち、日本社会の中で生きる道を選んで命をかけたアイヌたちの魂を軽視せず、金塊の鍵を握るアシリパに対し、彼女には「アイヌと和人の未来を選択できる」力があるのだと説いています。
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鶴見中尉の目的は何?金塊を狙う真の理由
権利書を見つけてからは関東都督府に潜入する目的も追加
金塊の在り処を示す「権利書」を手に入れた際の計画として、鶴見中尉は国家中央とは独立した軍事拠点を満州に築くという、さらなる野望を語っています。
- 中央と対立する組織への潜入計画:アシリパの父が残した権利書を手に入れた暁には、それを持って旅順へ渡り、政府中央と対立関係にある関東都督府の陸軍部守備隊(のちの関東軍)へ潜入する構想を持っている。
- 満州での再起:権利書を利用して関東都督府内での権限を高めることで、自らの勢力を拡大し、満州の地で再び力を蓄えることを目指している。
- 中央への恫喝手段:アイヌの権利書を交渉材料とし、もし政府中央から不都合な干渉があるならば、「北海道の土地を外国に売る」と恫喝する構えも見せている。
このように、鶴見中尉にとって「権利書」は、単に金塊の場所を知るための道具ではありませんでした。
政府中央に従うのではなく、満州という地で独自の軍事力を盤石にし、必要であれば国さえも恫喝するという、冷徹な政治的野望を成し遂げるための強力な切り札として位置づけていたのです。
ウイルク(娘であるアシリパ)への復讐も多少は含まれるか
鶴見中尉の行動原理の根底には、国家の大義だけでなく、過去にウイルクによって妻子を殺されたという、個人的な深い怨恨も複雑に絡み合っていると考えられます。
- ソフィアからの問いかけ:アシリパの父であるウイルクのかつての仲間、ソフィアに対し、鶴見中尉は自らの目的について語る場面がある。そこでソフィアは、彼の行動のすべてが妻子を殺されたことへの「恨み」によるものではないかと問いかけた。
- 復讐の機会はいくらでもあった:ソフィアの問いに対し、鶴見中尉は「復讐ならばいくらでも機会はあった」と静かに、しかし明確に否定する。樺太や網走監獄など、ウイルクやアシリパを殺害できる局面は過去に何度もあったが、あえてそれをしなかったという事実を強調した。
- 個人的な弔いのためだけではない:彼はさらに、亡くなった妻フィーナと娘オリガへの個人的な弔いだけのために、自分が進むべき国家繁栄への道をそらすようなことは「断じて無い」と強く断言している。
しかし、この鶴見中尉の言葉を額面通りに受け取ることはできません。
ウイルクへの恨みが完全にゼロであるとは考えにくく、アシリパを執拗に利用しようとする姿勢には、かつての友であり、同時に全てを奪った男への複雑な愛憎が見え隠れします。
また、この言葉が語られた状況には、部下である月島軍曹と鯉登少尉が物陰に隠れて盗み聞きしており、もし鶴見中尉が彼らの存在に気づいていたならば、あえて「国家の大義」を強調することで、彼らの自分への忠誠心をさらに強固なものにしようとした、意図的なパフォーマンスであった可能性も否定できません。
国家の大義と個人的な復讐心、そして部下への掌握術。鶴見中尉という男の真意は、常にそのすべてが入り混じった霧の彼方にあり、真相は定かではないと言えるでしょう。
鶴見中尉の過去には何があった?・時系列解説
①訪ねてきたウイルク達に日本語を教えることとなる
鶴見中尉がまだ「長谷川」という偽名を使い、ロシアのウラジオストクで写真館を営んでいた頃のエピソードです。
- ウイルク達との接触:ロシア皇帝暗殺に関与し、10年以上も逃亡を続けていたウイルク、キロランケ、ソフィアの3人が、長谷川の写真館を訪れる。
- 日本語教師としての生活:長谷川は彼らに正体を隠したまま、写真館で共に暮らし、日本語を教えることとなる。
- 長谷川の正体:穏やかな写真館の主人を演じていた長谷川だったが、その実体はロシアに潜入していた日本軍の精鋭スパイであった。
逃亡犯であるウイルク達と、日本軍のスパイである長谷川。
互いに正体を隠し、腹にイチモツを抱えた者たちが、ひとつの写真館で奇妙な共同生活を送る。
この静かな時間は、のちに訪れる悲劇へのあまりに凄惨な前奏曲でした。
②長谷川(鶴見)を追ってきたロシア軍と交戦
写真館での穏やかな共同生活は、突如として現れたロシア軍の手によって終わりを迎えます。
- 秘密警察による包囲:日本軍のスパイである長谷川を追ってきたロシアの秘密警察が、突如として写真館を包囲し、一気に緊張が高まる。
- 想定外の共闘:長谷川一人を狙ったはずの襲撃だったが、そこに居合わせたウイルク、キロランケ、ソフィアの3人も応戦。期せずしてスパイと暗殺犯たちが肩を並べて戦う事態となった。
- 圧倒的な戦闘能力の片鱗:穏やかな写真館の主人を演じていた長谷川だったが、襲撃が始わると一変し、迷いのない動きでロシア兵を次々と仕留めていく。
ここで初めて、長谷川という男が単なる情報収集員ではなく、実戦においても極めて高い能力を持つ軍人であることが露わになりました。
立場は違えど、共に暮らした者たちが背中を預け合い、激しい銃撃戦を繰り広げる光景は、後の凄惨な運命を知る読者にとって非常に皮肉な一幕となっています。
③妻と子供を銃撃で亡くす
ロシア軍との激しい交戦の結果、長谷川(鶴見)にとって最も残酷な別れの瞬間が訪れます。
- 流れ弾による致命傷:激しい銃撃戦の最中、逃げようとした妻フィーナと娘オリガが流れ弾に当たってしまう。
- ウイルクが放った銃弾:のちに判明することだが、妻子の命を奪ったその弾丸は、共に戦っていたはずのウイルクが放ったものであった。
- 突き放すような別れ:瀕死の妻を抱きかかえた長谷川は、ウイルク達に対して自らの正体や感情を一切見せず、ただ「行きなさい」とだけ告げて彼らを逃がした。
この時、一刻を争う状況下で長谷川が放った「行きなさい」という言葉は、愛する者を失った絶望の中で絞り出されたものでした。
この瞬間を境に、彼は穏やかな写真館の主としての顔を捨て、のちの「鶴見中尉」という怪物へと変貌していくことになります。
自身の家族を奪った弾丸の主と、何食わぬ顔で再会するまでの長い執念が、ここから始まりました。
鶴見中尉の目的は果たされたのか?
最終的には何も成就できなかった
圧倒的なカリスマ性と知略で金塊争奪戦を支配していた鶴見中尉でしたが、最終的には彼が掲げた「国家繁栄」も「軍資金の確保」も、何ひとつ成就することなく物語は幕を閉じました。
- 権利書はアシリパの手へ:国家を恫喝し、満州での勢力拡大の切り札とするはずだったアイヌの土地の権利書は、最終的にアシリパが守り抜く形となった。
- 金塊は白石の手へ:軍資金として喉から手が出るほど欲していた莫大な金塊は、皮肉にも最も執着のなかった「脱獄王」白石由竹によって持ち去られた。
- 自身は消息不明に:全てを失った鶴見中尉は、最終局面を経てそのまま消息不明となり、その後の生死も定かではない状態で歴史の表舞台から消え去った。
あれほど緻密な策略を巡らせ、多くの部下を心酔させて突き進んできた鶴見中尉でしたが、その執念が実を結ぶことはありませんでした。
権利書も金塊も、そして自分自身の存在さえも霧の中に消えてしまった結末は、どれほど巨大な野望を抱こうとも、過去の因縁に縛られた怪物の最期としてはあまりに虚しい、しかし必然的な「敗北」であったといえます。
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まとめ:鶴見中尉の目的は「国家の繁栄」か「個人的な復讐」か
鶴見中尉が金塊を狙う背景には、表向きの大義名分と、決して消えることのない過去の傷痕が同居していました。
- 国家の繁栄と軍資金:ロシアの脅威から日本を守るため、金塊を軍資金として確保することが一番の目的であった。
- 権利書による政治的野望:土地の権利書を切り札として満州での勢力拡大や中央への恫喝を画策していたが、これも失敗に終わった。
- 妻子を失った過去:かつてロシアでウイルクの放った銃弾により妻子を亡くした経験が、彼の行動を狂気へと駆り立てていた。
- 成就しなかった結末:権利書も金塊も手に入らず、本人の消息も不明となったまま、野望は完全に潰えた。
彼は個人的な弔いのために道はそらさないと断言していましたが、その結末を見る限り、過去の執着から真に逃れることはできていなかったのかもしれません。
大義のために突き進んだ冷徹な軍人としての顔と、復讐心を抱えたまま全てを失った男としての顔。
その両面が、鶴見中尉というキャラクターに唯一無二の凄みを与えていました。
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